王の図書室
王の図書室は女王の城の隅にひっそりとある。
最近はアリスも入り浸っており、すべての本を読破したという。
城の図書室はハートのキングが管理している。
王は図書室の奥で詩を書き記しているところだった。
「あーーー、待て待て、いま良い詩が思い浮かびそうだったのだ。
私の流麗な筆さばきで美しい詩を書き綴るのだ。
字がうまいだと?いくらでも教えてやろうとも。
ワンダーランドの民全員にわしは字を教えておる。
鳥どもは翼でペンを持てんが、ペンを持てるものには私は公平だ。
もちろん、人間なのにまったく字が綺麗にならんかった者も一人おったがな。ーーおお、このフレーズもよいな……」
図書室をもっと調べると何か見つかるかもしれない……。