『星屑の彼方で』マスタリングガイド
はじめに
このマスタリングガイドにはネタバレが多く含まれています。 プレイヤーとして参加したい人は読まないでください。
『星屑の彼方で』はプレイに1時間、前後の説明に30分の計1時間30分かかります。感想戦が長引くことも考えて、会場は2時間押さえておきたいです。
GM不要で遊べます(プレイヤーの1人がGMのタイムキーパーも兼任)が、GMが別にいた方が安心です。 ゲーム自体は5~6人で遊べるので、以下の3パターンでプレイできます。
- ①プレイヤー4人+GM兼プレイヤー1人
- ②プレイヤー5人+GM兼プレイヤー1人
- ③プレイヤー6人+GM1人
なるべく③の状態が望ましいですが、参加者の急なキャンセルが発生した場合は、①②のやり方で実施してください。
コンポーネント
- ・キャラクターファイル…6枚
- ・宇宙共通語ガイド…5枚(AI役は使用しません)
- ・エンディングシート…1枚
- ・ウェルカムガイド…1枚
- ・取扱説明書…1枚
概要
プレイ開始前に以下を参加者に対して読み上げてください。
ストーリー
遠い星へ移動する宇宙貨物船ブルースワン号の船内。 5人の男女が冷凍睡眠から強制的に目覚めさせられた。
鳴り響くサイレンと赤く点滅する警告ランプ。この船内で何が起こっているのか?
乗員はみな異星人で言葉も文字も通じない。
生き残りを賭けた宇宙サバイバルが始まる――!
ゲームシステムについて
マーダーミステリーは登場人物になりきり、謎を解いて事件を解決することを目指すゲームです。
各プレイヤーにはキャラクターが割り振られ、そのキャラクターだけの秘密が書かれた設定資料が渡されます。
他のプレイヤーと情報交換をし、事件の真相を探りながら、自分だけの秘密の目標達成を目指します。
このゲームでは宇宙船に起こった事件の原因を探り、その犯人と対応策を見つけ出していきます。
ゲームの準備
1.キャスティング(キャラクター割り振り)
人狼などのコミュニケーションゲームに慣れている人に『AI(CR-PO)』と『マフィア(テレサ)』を割り振ることを推奨します。
AI役は、全員が生き残れるかどうかの鍵になる「翻訳プログラム起動」の成否を握っています。GMはうまくアドバイスして、「翻訳プログラム起動」を成功させてあげてください。
マフィア役は女の子ですが、このキャラクターがどこまで本当のことを言うかで警察役のミッション達成の成否が決まりますし、うまく嘘をつくか司法取引を提案しなければ彼女自身のミッション達成もできません。一番難しい役どころになります。
もし、コミュニケーションゲームが不得手な女性がこの役になってしまった場合は、GMからヒントをたくさん出してあげてください。
2.ルール確認
取扱説明書をよく読んでおいてください。 ウェルカムガイドはAI役の人が読みますが、最後の質問については、GMが答えてあげるようにしてください。
3.タイムテーブルについて
キャラクターファイルの読み込みが終わったら、再度ウェルカムガイドの裏面の登場キャラクター一覧とゲーム進行タイムラインが書かれた面を指さしながら、
- ①どのフェイズが何分なのか
- ②考えるのは『事件の原因』、『犯人(プレイヤーの中にいるかもしれないし、いないかもしれない)』、『対応方法』の3つだということ
- ③その目的とは別に、キャラクターごとのミッションがある点
を説明してください。
また、ゲーム中、ウソをついても良いが、ウソをつけばつくほど、事件の真相からは遠ざかってしまうことを説明してください。
タイムキーパーについて
『星屑の彼方で』は1時間足らずで終わるゲームなので、タイムキーパーが重要になってきます。
単独調査フェイズ(30分)では、なるべく多くの人がAIと会話して情報を引き出せるよう、5分ごとに残り時間をコールして、会話の相手を変えるように誘導してください。
6人で2人のペアが3組のため、2組だけが交代すると、残り1組が無駄な時間を過ごしてしまいます。うまく話す相手が変わるようにGMからアドバイスしてOKです。
集合議論フェイズ(20分)も5分ごとにコールして終了時間を意識させてください。
もし、「ブラックダガー」の情報が出てこなかったりした場合、あからさまにならなければ、少しオマケしてこっそり終了時間を5分程度伸ばして、きりの良いところまで議論させてもOKです。ただし、その場合は時計が無い会場でやるようにしてください。
また、推理の話し合いの内容があらぬ方向に行ったり、何を推理すればいいか分からなくなっている場合は、ウェルカムガイドの裏面を指さして、「事件の原因」、「犯人」、「対応方法」を考えればよいことをアドバイスしてください。
AIの「翻訳プログラム起動」について
このゲームは単独調査フェイズ時の言葉を制限される不自由さと、集合議論フェイズ時にそれが解放される気持ちよさが体験のポイントになってきます。
また、「翻訳プログラム起動」がされなければ、そもそものクリアが難しくなりますので、これは必ず成功されるべきです。
AIの会話について
AIのキャラクターファイルだけ、情報量が非常に多いため、勘違いや読み間違いが発生することがあります。
GMは基本的にはAIと他のプレイヤーの密談を聞くようにし、もし何か間違いを言った時には、それを正してあげてください。
通信機のヒューズの修理について
通信機のヒューズの修理方法は推理フェイズに答えれば良いだけですが、テレスティアル鉱石を使って修理してくれ、とプレイヤーが「修理屋」や「AI」に頼む場合があります。
その場合、修理には時間がかかり、推理フェイズ終了時に修理が完了すると伝えてください。
エンディングについて
対応方法を誰か1人でもだいたい当てることができればゲームクリアとしてください。つまり、ほぼ100%クリアです。
みんなで協力してその事実にたどり着いたので、みんなで拍手させてください。みんなで頑張って生き残ったという事実があれば、事件の原因や犯人がハズレてても、個人の目的も達成できていなくても、満足感は残ります。
あくまでそこから先の正解・不正解は、最優秀プレイヤーを決めるための指標ということにしてください。
個人の目的については、完全に正解までたどり着かなくても評価してあげてください。
例えば、修理屋の「他の乗客全員の職業を突き止め」というミッションについては、警察やマフィアが嘘をつき通して分からずじまいだったとしても、「あー、一人だけわかりませんでしたか。それじゃあ、80%くらいの達成ですね」と達成に向けて頑張ったことを評価してあげてください。
失敗した人には、「このミッションは難しいんですよねー」とフォローしてあげてください。
すべての目的を達成できたか確認した後、最優秀プレイヤーをみんなでせーので指さしして決めます。
この際、さりげなく、「翻訳プログラム起動したことも評価になるかと思います」と評価のヒントをあげると良いです。もし投票が同数になったら、その人たち全員が最優秀プレイヤーでOKです。
みんなで祝福の拍手を贈って、なごやかに感想戦へ移ってください。
また、AI役であれば2回目のプレイが可能であることを説明し、宇宙共通語を必死でしゃべってる様を見るのは楽しく、GMはすごく楽しいことを伝えて、友達を誘ってまた遊ぶことをオススメしてあげてください。