エピローグ
〜学園祭当日〜

萌太
「くんかくんか。おおッ、いい匂いがしてきたでござるゥ!」
鏡子
「飲食の企画はどのクラスも異常なしです。とうとう始まりますね」
お蝶
「タコライス、焼きそば、フライドポテト、たこ焼き、たい焼き……食べたことのないものばかりですわ」
萌太
「自由時間内にどれだけ回れるか勝負するであります!」
キラリ
「タピオカの分の胃袋は残しとかなきゃね!マカロンアイスもインスタ映えしそ〜〜!」
お蝶
「ぜんぶ買い占めないように気をつけますわ♪」
卍郎
「鬼卍会の仲間たちもこの日のために準備を進めてきた。仲間にとって大事な日は命をかけて守らなきゃなんねぇ。……学園祭本番が始まるってのに、この中にひよってる奴いる?」
鏡子
「(食い気味に)いませんよ!皆さん浮かれてばかりいないで、しっかり見回りや来賓のご案内をするんですからね」
萌太
「了解でござる!でも自由時間はどうしてもキョーコたんに……いや、白衣さんに来てほしい場所があるでありますッ!!!」
お蝶
「まあ!ついに飛び込むのですわね。泉に飛び込んで愛を告白し、生まれた恋人は永遠に幸せでいられるという……学園に伝わる伝説の泉へ」
キラリ
「マジ!?その後キャンプファイヤーでチルっちゃう感じ?」
卍郎
「萌太、お前かっけぇよ。漢だな。見直したぜ!」
萌太
「はにゃ?泉?拙者は……拙者はキョーコたんにッ!」
鏡子
「ああああ秋葉副会長!やめてください皆さんの前で」
萌太
「メイド喫茶のメイド服を着てもらって一緒にチェキを撮ってほしいのであります!!!」
お蝶・卍郎・キラリ・鏡子
「…………」
鏡子
「……ステージパフォーマンスの進行表、もう一度確認してきます」
萌太
「ちょっ」
お蝶
「私は自分のクラスのジャズ喫茶の準備の応援に」
萌太
「まっ」
卍郎
「俺のクラスはミニカジノだ。よかったら自由時間に見にきてくれ」
萌太
「きょ……」
キラリ
「アタシ、ポーカーやりたい!自由時間じゃ全然時間が足りなくてぴえんじゃん。生徒会エグくね?」
萌太
「……ちょっと待ったー! 勇気を出した拙者をあからさまに無視するなんてあんまりだァ!あんまりだァァ!許せない!どくんどくんしちゃうからね!」
お蝶
「あら、萌太さん何か落ちましたわよ」
卍郎
「例の漫画の原稿か。これって完成してるのか?」
萌太
「もちろんでござる!この漫画は生徒会メンバーの紹介も兼ねている素晴らしい内容で、学園紹介フリーペーパーにも掲載する予定なのであります!」
キラリ
「萌太ときょーこだけじゃなくてアタシ達も出てくるの?俄然読みたいんだけど!」
鏡子
「フリーペーパーに掲載だなんて聞いてませんよ。内容をあらためさせていただきます」
お蝶
「さて、私はどれほど、きらびやかで華やかにご紹介してくださってるのかしら」
卍郎
「早速みんなで読もうぜ!いいだろ?萌太『センセ』」
萌太
「サプライズという粋な試みをする予定でござったが……そう言われちゃ仕方がござらん。みんなを特別に読者第1号にして差し上げるであります!」
鏡子
「とにもかくにも、文化祭は大成功。私たちの未来は希望に満ちあふれていますね」