審判

自分の家族と出会い
平穏を望んだ

あなたは平穏を望んだ。

これまでたったひとりでお宝を探し続けてきた。高額な宝を手にし、多額の紙幣や金銭と交換しても、あなたの心は満たされることはなかった。

それが今や、時分でも驚くほどに満たされている。宇宙の果てで行方不明となり、もう二度と会うこともないと思っていた兄。その彼と思いがけず再会することができた。姿かたちは変わってしまったが、それは確かに兄だった。そして、彼を生きながらえさせていたのは技術者だった父の熱い想いだったという。

あなたはもうひとりではない。追い求めてきたものはここにあった。これからは持ち前の知識で自身を改造し、人間の脳を持つアンドロイドとして暮らしていこう。あなたの技術者としての腕前は図書館棟にいるすべての者たちの助けとなるだろう。

これまで自分のためだけに生きてきた。これからは新しくできた家族たちのために尽くすのも悪くない気がするのだ。

自分の家族と出会えず
平穏を望んだ

あなたは平穏を望んだ。

これまでたったひとりでお宝を探し続けてきた。高額な宝を手にし、多額の紙幣や金銭と交換しても、あなたの心は満たされることはなかった。

しかしここでの生活はまんざらでもなかった気がする。ここで暮らすアンドロイドたちは、これからも図書館棟を維持するために悠久のときを生きていく。何か不具合が起きた際、それを直すアンドロイドはいるが、修理担当のアンドロイドが壊れたらもうおしまいだ。そのときは最高の技術力を持ったあなたの出番となるだろう。

あなたは記憶と自我を捨て、人間の脳を持ったアンドロイドに生まれ変わる。それでも構わないと思っている。ここは懐かしい匂いもする。

生涯、結婚することも子を成すことも無かったが、アンドロイドとして生涯を捧げるのもひとつの生き方だとあなたは思うのだった。

自分の家族と出会い
挑戦を選んだ

言うまでもなくあなたは挑戦を選んだ。

世界にはまだまだあなたの知らないお宝がある。宇宙の果てで、二度と会うこともないと思っていた兄と再会した。こんな奇跡が起きたのだ。あなたが立ち止まらない限り、これからも様々な発見があるだろう。

あなたは留まることを知らない探求心に突き動かされるようにして、再び外の世界に飛び出した。もうアンドロイドのふりをする必要はない。ありのままの自分としてこれから先も生きていくのだ。

人生は挑戦の連続だ。挑戦は成長と歴史を生む。苦難も多く、衝突や破滅もあるが、色彩豊かで刺激的な毎日を送ることができる。そのスリルを味わうためにあなたはトレジャーハンターになったのだ。

「毎日が楽しくて仕方がない」、そんなことを心から言えるのは、限りある命を持つ人間の特権だとあなたは信じている。

自分の家族と出会えず
挑戦を選んだ

言うまでもなくあなたは挑戦を選んだ。

宇宙の果ての図書館棟で得難い体験をすることができたし、お宝もいくつか手に入れた。ここでの経験は、この先の人生を彩り豊かなものにしてくれるだろう。

お宝を求めて世界中を旅すれば、行方不明の父と兄にもいずれは出会えると信じている。人の魂(アニマ)は不滅である。あなたが家族を忘れない限り、彼らはいつまでも生き続けるのだ。あなたは人間であり、記憶も自我も持っている。思考し、判断し、自分の未来を自らの手でつかみ取ることができる。

外の世界に飛び出したあなたは、これからも新しい物語を紡いでいくのだろう。アンドロイドとは異なり、人間であるあなたには寿命がある。いずれは死んで灰になる。だからこそ、この一瞬の命の輝きを大切にしたいと、あなたは強く願うのだった。

ライター:しもさん

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