Q.殺人事件の犯人を突き止めることができましたか?

※誰かが探偵に「犯人」や「毒の小瓶」について申告できていればミッションクリアとする。

はい
図書館の中に荘厳な鐘の音が鳴り響いた。それは終わりと始まりを告げる福音だった。
「死ぬ前に本に記されたかったんだ」とオークショニア、いや、狂気の猟書家は涙で濡れた顔を上げ更に叫んだ。
「これは本に愛されなかった私の、最後の創作活動だったんだ」そう言うとゆっくりと胸を抑え倒れ込んだ。
自らを探偵と称した者は、猟書家を一瞥した後に参加者の方を向き微笑んだ。
「私たちは彼の仕組んだ罠をすべて見破り、証拠を集めて真相にたどりつきました。ここにいる全員で協力して、最高の結末へと導いたのです。私たちの勝利です。実に、簡単な、ミステリーでしたね。彼にはどうやらミステリーを描くセンス、いや?物を書くセンスがなかった様です。」
探偵が肩をすくめて、出口へと歩き出した。閉ざされていたドアが音もなく開いた。ここにいる全員が、生きる道を選んだのである。
思い思いに回廊を通り去ってゆく。紡がれた言の葉は、そして共に歩んだ物語は、これからもたくさんの人の心に生き続けることだろう。
そこに魂(アニマ)がある限り、人の想いは永遠に語り継がれていくものなのだから。
いいえ
図書館の中に荘厳な鐘の音が鳴り響いた。それは弔いの鐘であり、破滅への序曲であった。
一瞬閃光を見ると、誰かが叫んだ。「本が燃えている」と。全員が出口へと殺到した。その行く手をオークショニアが阻んだ。
「お前たちは、できなかった」。オークショニアが無機質な声で言った。
「貴様らはこんな解り切った、短絡的な、殺人事件でさえも解決できなかった。なんのために、こんなにも、集めたのか。…拙い魂(アニマ)、醜い魂には、死を」。
自らを探偵と称した者が声を荒げて皆を糾弾した。なぜ協力してくれなかったのか、それぞれの身勝手な行動や想いがこの結末を招いたのだと。
「死ぬ前に本を書きたかった」と、オークショニアが誰もいない空間を見上げた。
「私が死んだと嘘をつき、蔵書を餌にお前たちを集め、事件を解決するさまを文章に仕立てるつもりだった。見ろ、どうだ、この有様は。これではまるで喜劇じゃあないか。」
業火の炎が唸りを上げて本と本棚を飲み込んでいく。金印選帝書もジェントライアの粘土板も、何もかも。降り注ぐ火の雨を背にオークショニアは悲しい笑みを浮かべている。
誰もが目の前にいる者の正体に気づく。そう、オークショニアは『死んだはずの猟書家』だったのだ。屈強な男たちが閉ざされたドアに体当たりをする。しかし唯一の出口は完全に封鎖され、生きようとあがく人々を押し返した。
その貴重な蔵書は何人もの命を道連れにして灰になって燃え尽きたというニュースは、一時だけ世間をにぎわせたものの、すぐに忘れ去られ、無数の魂(アニマ)と共に跡形もなく消え失せたのだった。

Q.人皮装丁本に触れて血のついたページを破り捨てることができましたか?

はい
あなたは人皮装丁本にこびりついていた、かつての犯罪の履歴をきれいに拭い去ることに成功した。
これでもう、むかしの罪で糾弾されることもない。
確かに自分は過去にあやまちを犯した。しかし、それによって未来まで縛られるようなことはあってはならない。
人生は何度でもやり直しができる。それは自分が一番よく知っている。
あなたは晴れ晴れとした気持ちで、新しい第一歩を踏み出すのだった。
いいえ
あなたは人皮装丁本に近づくことすらできなかった。
これからは過去の犯罪の影に怯えて暮らす日々が待っている。
自分はいつ逮捕されるのだろうか。刑務所には絶対に入りたくない。
警察官だからこそ、罪を犯した人間が、この国ではどのように扱われるのかはよく分かっている。
あなたは首をすぼめて歩き出した。これからは、名前を呼ばれるたびにビクビクしながら振り向き、誰かが近づいてくれば逃げ出す、落ち着かない日々が待っているのだろう。

Q.図書館内にある盗品(宝石)のありかをすべて特定できましたか?

はい
あなたは私立探偵や警察の仲間と連携して、あの広い図書館の中を駆け巡り、外国の博物館から盗まれたと思われる宝石のたぐいのありかをすべて特定することができた。
あとは本庁がなんとかしてくれるだろう。
ここで築いた警察仲間や探偵たちとのコネクションは、のちのあなたの仕事に大いに役立ってくれるに違いない。
かつての不良仲間たちも今は捜査に大いに協力してくれている。
世の中に無駄なものなんてひとつもないのだ。
いいえ
あなたは私立探偵や警察の仲間と連携して、あの広い図書館の中を駆け巡った。
しかし外国の博物館から盗まれたと思われる宝石のたぐいのありかをすべては特定することができなかった。
あとからやってきた本庁の刑事たちに手に入った証拠品をすべて引き渡したのち、協力を申し出たが、あなたがノンキャリア組であることを理由に捜査への参加を拒否されてしまった。
羽ばたくチャンスを失ったあなたに冷たい風が吹き荒れた。

ライター:しもさん

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