三千世界は、無数の国が交錯する《大地》の上にあった。
ある日、夜の帳の彼方から究極の滅び、魔王《ラグナロク》が飛来し、
国々は次々と滅びていった。
このままでは世界そのものの滅びは回避できない。
そこで、生き残った国々は、多元宇宙の彼方から、６人の勇者を召喚した。
はずだった。
しかし、現れたのは３人の少年、３人の少女、そして1 匹の獣。
混乱する玉座の周囲を闇が覆った。
闇が晴れた跡には、勇者の少年アキラと聖王リアムの死体が遺された。
アキラは顔を潰され、鉤爪や牙の跡も残っていた。
聖王リアムに至っては何かに握りつぶされたかのような無惨な死であった。
嘆き、驚き、怒り、悲しみ、全ての感情が纏まるより先に、
《ラグナロク》の獣たる世界蛇ヨルムンガンドが神殿を襲う。